idcon12レポート
idcon12に行ってきました。
今回はプライバシー特集のような感じでしたね。
間違い指摘、ツッコミなどお願いします。
(18:42)
on Data Privacy, EU, USA, ... and Japan
- 高間さん @gohsuket
- slideshare.net/gohsuket
- http://www.slideshare.net/gohsuket/eu-12299533
- Gohsuket: Meta Associates: コンサルティング
- EU vs. USA: Data Privacy -- harmonize or conflict?
- 1/25 EU General Data Protection Regulation改正案
- 2/23 米 Consumer Privacy Bill of Rights
- データプライバシー → お風呂場をのぞかれるのは対象外
- EUと米国とでやり方が全然違うので緊張関係がずっとある → 新しいページに
- どこが違うのか?
- 歴史のふりかえり
- 考え方の違い
- 日本は?
- これからはSafe Harbor合意で整合持ってやっていく
- EU: データ保護役員会
- より強い執行力
- US: CPBR
- 章典は法律ではない → これから法側化
- EU: データ保護役員会
- 気にしておいた方がいいところ
- 3次元プライバシー測定基準 カナダ Peter Hope-Tindall, 2002
- identity/linkability/observability
(19:04)
WebIntentsでConnect Discovery @nov
- http://www.slideshare.net/matake/openid-connect-via-webintents
- HTML5にWebIntentsというのがある: 別のサイトに対してリンクをシェアする、など
- これを使ってOpenIDのDiscoveryをする
- Discoveryの問題: XAuth, BrowserID, Account chooser
- 外部のJSを読み込んだりと、けわしい道を行っている
- 個人的にはHTML5の中に仕様を入れるのがアリなんじゃん?
- Discovery on SmartPhone
- WebIntents
- http://webintents.org
- これをOpenID Connect Discoveryに使いたい
- OPがdelegatee、RPがdelegatorとなる
- OPを開くとブラウザ内にintentが仕込まれる
- RPでIntenetをさがすと、ブラウザが持っているOPにつながる
- 標準化
- intentタグの書き方
- actionの指定方法、ディスカバリメソッド
- JSONを渡すときの形式、ポスト先など
- intentタグの書き方
- nat: とっととやろう。5月のIIWで検討
- Q&A
- lef: JSON返す、エンドポイントもいっしょにする、は標準化の過程で可能かも
- ひろみつ: 悪意ある使い方、実装が悪いと変なことになりそうな予感はあるか?
- nov: セキュリティーの検討がまだあまり行われていない。intentを書いているアプリが本当にそれをやるかもわからない。intentのポスト先がintentタグを書いたサイトと同じかどうかもわからない
- ひろみつ: アプリの場合はアプリを入れた人の責任ということが言える。これだとWebなので訪れただけで登録されちゃう
- nov: ユーザー確認ダイアログが入る予定になっている
- ひろみつ: 大量にどんどん登録しちゃうなどが考えられるか。確認が入れば、それはそれで不便なUIになってしまう
(19:26)
FB iOS SDKでSSOしてるアプリにアタックかけてみる @nov
- 前回のritouさんの話で: Implicit Flowが認証に使うと脆弱……という話が
- 今日は実際にやってみましょう
- iOSをアタックするアプリ作ってみた
- foursquareもpinterestも被害者としてログインできてしまう
- 悪いアプリ作者がいて、ユーザーにログインしてもらう
- → FBのアクセストークンを抜いて、アプリに仕込む → 悪さができる
- ひろみつ: 悪いのは誰? FB SDKの提供者?
- nov: y
- FB側がSDKを直してくれると拡散は防げる
- FBの情報がばれるのと、FBのトークンで4sqのプロフィールがばれることの問題の違いがなかなか理解してもらえない
- nat: そもそもimplicitが役に立つ場面はあるのか?
- nov: クライアント上にnativeで完結しているゲームなどなら、サーバーサイドを持たない場合もある。そういうシナリオでは有効ではないか
(19:45)
番号制度について、どうなっているのか @HiromitsuTakagi
- 背景(1): 法案が提出された(マイナンバー法案)
- 背景(2): プライバシー保護に資する規定
- 利用範囲を金銭情報に限定
- 目的外利用、収集、提供の禁止(直罰規定あり)
- 何人も他に対し個人番号の提供を求めてはならない(住民票コードと同じ)
- かるい気持ちでレンタルビデオ屋が集めてしまう(悪意がなくても) → 流出 → 被害というのを念頭に置いている
- たまたまひとりがやるだけなら大した問題ではない。みんながやり出すと困る
- 個人番号で本人確認してはならない
- 反対派が「なりすましに使われる」と言ってUSのsocial security numberを引き合いに出した → 使えなきゃいいじゃん、ということで入れた
- 氏名と番号だけあればいいように素人が考えてしまうので、法律に入れた → 住民票コードには入っていなかった規定
- 今回は納税者番号としてのIDなので、パスワードの機能はない
- 背景(3): 情報連携基盤のアーキテクチャは未決定
- 趣旨
- 経済同友会の提言(3/21): いまさら何か言ってきた
- リンクコードいらないんじゃね? 初期突合のコストは無駄では?
- リンクコードの存在意義
- 現状
- 昨年7月の中間とりまとめ以降検討がストップしている
- 昨年4月の山口英委員の質問に答えていない
- 高木案(案6: 分野別番号)
- マイナンバーと住民票コードだけだと印象が悪い
- 将来、便利だから何にでも使おう、となってしまう
- → そうならないために、他の分野番号を想定した変換を示しておく
- 案7(崎村案)
- ハイブリッド案
- 医療のために病院同士で連携すれば十分なのにいちいち国の情報連携基盤を通すのはなんかおかしい
- 医療連携サブ基盤を作ればいいじゃん
- 保険証に医療番号が書いてある → 符号を振り出し、診察券に符号を書いておく、以降符号だけで
- 論点
- リンクコードって費用かかるの?
- 大したコストじゃないと言う人もいる
- 漏洩対策として意味ないんじゃね?
- 連携基盤の内部犯行に対しては強いのでは? → リンクコードで要求すればデータが返ってくるからダメじゃん
- リンクコードって費用かかるの?
- oiwa: 保護対象が個人番号か特定個人番号か、各条文がどっちで書いてあるか。特定個人番号と書いてあればハッシュを含むが、個人番号だったら含まない
- hiromitsu: 間接罰は「何人も他人の…」、個人番号について言っている、法律の名称だから論がここにかかってくる
- よく考え直した方がいい
- hiromitsu: 間接罰は「何人も他人の…」、個人番号について言っている、法律の名称だから論がここにかかってくる
- 日本の将来をずっと引くので、変なシステムだと困ってしまう
- nat: ずっともうかる! (笑)
- oiwa: 身体情報はいつ金銭情報になるのか → どこかで変換 → すべての医療transactionが連携基盤を通らないといけないの?
- hiromitsu: 企業が社員のマイナンバーを扱うことはさけられそうにない。右から左へ番号を流すように仕組ができれば、医療番号についても同じ。マッチングを行う悪い企業があったとしても、その企業内部だけの問題ですむのでは? → う〜ん
- oiwa: 処方せんの時点では金銭情報なので、各病院がマイナンバーと医療番号のペアを持つことになる。
- さもなくば処方せん発行の度に情報連携基盤まで直接にしろ間接にしろtransactionが行くので、ものすごい数になる。行政の比じゃない
- 金銭情報の保険請求をペアにして考えないと難しい。複数の番号・バリデーションが絡んでくる(交通事故とか)
- いまは電話で番号を言っている: 紙で回っているから間に合う
- oiwa: ハイブリッド案は実はサブ基盤を分ける意味がないのではという指摘
- 案7: 紙で税金を扱う企業もある → 個人でリンクコード取ればいいじゃん
- → 紙で扱う以上、トークンにならざるを得ない(signed tokenにできない)
- → 紙とマッチングされるまで保存しないといけない
- 問題: 紙を扱っている中小企業の方が圧倒的に多い
(20:34)
エンジニアのためのプライバシー入門 @_nat
- ISO 29100にpersonally identifiable informationの定義がある
- 本人を識別し得る情報
- 直接・間接にリンクできる情報
- identityとは何か?
- 相手との関係性(context)において「〜としての自分」「〜として見られたい自分」どんな属性を出したいか
- contextが混同されるとマズイことがある
- プライバシーの尊重とはある人が保とうとしているcontextの尊重
- あるデータがプライバシー情報か否かは、データの種類ではなく、その開示・共有されたcontextによって規定される
- 機微情報主義: 保護されるべきは情報の種類で決まる
- コンテキスト主義: 保護されるべきは人間の尊厳
- 本人の望まない名寄せ → コンテキストを越えた名寄せ
- 「ああ無情」ビクトルユーゴーに例えた例
- ジャンバルジャン: 昔の悪事で失墜
- ジャヴェル警視の超能力: 何十年たっても絶対に忘れない。超人的な探索力
- インターネットの特性そのもの
- USのSSNの2つの問題
- 小さい問題: 一意性のある番号が広く知られてしまった
- 大きな問題: 認証に使われている
- 広く知られていない一意性のある番号がまだないならば作らないにこしたことはない
- 個人情報保護 vs プライバシー保護
- 箱の中に入れて出さない vs コントロールする(混ぜるな危険)
- 秘するもの vs 御するもの
- プライバシー侵害の事例いろいろ
- プライバシー脅威分析とコントロールの枠組み
- カバレージの広いチェックリストがほしいのではないか?
- Deng, et al, "A privacy threat analysis framework 〜", Requirements Engineering - Special Issue, Vol 16 Issue 1, March 2011, Springer-Verlag New York
(21:00終了)